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社会保険労務士

「良かれと思っても、セクハラです。」

たまには、業務のお話をします。

 

本日は、セクシュアル・ハラスメント(以下、セクハラ)についてお話します。

 

まず、セクハラには、『対価型』と『環境型』があります。

 

『対価型』セクハラとは・・・何らかの条件と引き替えに肉体関係の要求をするような行為です。たとえば、「給料を上げてあげるから。」とか「クビになりたくなければ。」といったような条件を提示し、肉体関係を要求する行為です。

 

『環境型』セクハラとは・・・行為がされることで、働きづらい環境が作られる行為の総称です。たとえば、体の一部を触る。性的な噂を流す。必要以上にジロジロ見る等の行為です。

 

セクハラの基準としては、相手が不快と思った時点で、セクハラは成立します。

 

しかし、法的手段で訴えるとなると、『証拠を集める必要性』があります。

 

セクハラの場合、密室で行われる場合が多いため、証拠を収集することが困難である場合が多いです。

 

まずは、勇気を持って、周囲に相談をしてみて下さい。

 

自ら声をあげなければ、いつまでも同じ状況が続いてしまいます。

 

そして、証拠を集めてください。

たとえば、テープレコーダーに録音をしてみる。送られてきたメールを保存する。されたことのメモを日付入りで鮮明に残す。等の証拠を集める必要があります。

 

現在、『セクハラ』という表現を用い、その行為を犯罪として直接禁じる法律はありません。しかし、悪質なものについては、刑事事件となる可能性もありますし、民事事件としては、不法行為による損害賠償請求、精神的損害による慰謝料請求、また事業主等に対しては、使用者責任に基づく損害賠償請求等となる場合もあります。

 

ノリのつもりで。良かれと思って。と思っている方も多いかもしれません。しかし、セクハラは立派な犯罪ですよ!(長谷川)

2010年12月23日
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