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社会保険労務士

熱中症と労災保険

暑い日が続く8月ですが、熱中症の疑いでの死亡事故の記事をよく見ます。小学校では、今日は暑いので夏休みの学校のプールが中止ってこともありました。プールから帰宅する途中での日射病等を避けるためでしょうか。
こんにちは、弁護士法人愛知総合法律事務所の社会保険労務士の原田聡です。
さて、来年夏の東京オリンピックの会場建設が進められていますが、当然建設現場は炎天下での作業です。気になるのは、「熱中症」です。
仕事中に仕事が原因で「熱中症」となれば、労働者には労災保険が適用されます。労災保険の申請は、被災者である本人がするか、死亡が原因の遺族補償給付等であれば、その遺族がすることになりますが、仕事が原因での労働災害であるかどうかの判断は難しい面があります。労災保険の申請をする際には、仕事中の温度や湿度、作業環境でどうであったか、また仕事内容と労働時間の程度、屋外での作業なのか屋内での作業なのかも大事な判断要素になります。建設現場等だと安全のため長袖にヘルメット等身に着けていることが多いと思いますが、当日の衣類等も確認する必要があるかもしれません。
 被災者側からみれば、労災保険だけではなく、会社の安全配慮義務違反に問えるかとうかの検討をしてもよいかと思います。場合によっては、会社に対して損害賠償請求をするということになります。
 熱中症を未然に防ぐために、こまめな水分補給等自分で自分の身を守ることも大切ですし、会社としても熱中症に対する対策を検討しておく必要があります。室内でも熱中症は起こりえるものですが、特に屋外で労働される方、体調がおかしいと思ったら、日陰で休息する等早めの対処が必要ですし、会社としても熱中症から従業員を守らなければなりません。
 なにはともあれ暑さが苦手な自分としては、終わりかけ頃の夏が待ち遠しいです。
2019年08月22日
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