弁護士/司法書士/社会保険労務士BLOG

2017年10月

任意引退と自由契約

ドラフト会議で指名を受け、プロ野球選手への切符を手に入れた人たちがいる一方で、プロ野球界を去りゆく人たちもいます。今日は、弁護士法人愛知総合法律事務所、社会保険労務士の原田聡です。現在、CSを制したセパの代表チームが、日本一をかけて戦っていますが、その影で目にするのが「戦力外通告」の記事。この「戦力外通告」、これは、チームに所属する選手に対して来期のチームの構想にないことを通告する、いわば選手契約の解除のこと。
選手契約の解除にも、任意引退と自由契約の場合があり、両者には違いがあります。任意引退とは、もう野球をしませんということで、任意引退選手の所有権は最終の所属球団に残り、もしもやっぱ野球やりますとなると、そこの最終所属球団で復帰するか、最終所属球団のOKをもらって、他球団に移籍する手続きをとります。一方、自由契約とは、任意引退と違って、最終所属球団がその選手の保有権を放棄しますので、その選手は、最終所属球団に縛られることなく、自由に移籍先を探すことができます。プロ野球選手は、個人事業主と考えられ、労働基準法上の労働者ではないため、労働者としての最低ラインの保障もありません。プロ野球の世界って、華やかに感じてしまうけど、すごく過酷な世界でもあって、その中で懸命のプレーをするわけだから、やっぱ野球はおもしろいです。
ブログ執筆者:社会保険労務士 原田聡

2017年10月30日

労働者派遣事業の切り替え

平成27年9月30日の改正労働者派遣法により、一般労働者派遣事業と特定労働者派遣事業の区別は廃止され、全ての労働者派遣事業が許可制で一本化されました。今日は、弁護士法人愛知総合法律事務所、社会保険労務士の原田聡です。今回のブログは、「労働者派遣事業の切り替え」について。平成27年9月30日の施工日時点で特定労働者派遣事業を営んでいるところであれば、経過措置として、引き続き3年間の事業継続ができましたが、その経過措置の期間も平成30年9月30日までで終了です。それ以降も派遣事業を行うのであれば、「許可制への切り替え」の手続きが必要となります。(※平成30年9月30日以降は許可なく派遣事業を行うことはできません。)切り替え手続きがまだお済みでない派遣事業のみなさま、お気軽にご相談ください。

2017年10月18日

ドラフト会議

あと10日もすればプロ野球ドラフト会議、あの選手はどこの球団にいくのか楽しみです。今日は、弁護士法人愛知総合法律事務所、社会保険労務士の原田聡です。さて、今回のブログは「ドラフト」について。
ドラフト会議は、正式には「新人選手選択会議」といって、日本野球機構が新人選手を獲得のための会議です。ここで、各球団は選手との契約交渉権を得ることになります。球団は、契約交渉の期間内に、新人選手と契約成立することで、プロ野球選手が生まれることになります。このドラフト制度は、新人選手と球団との契約金の抑制と球団のチーム力の均等化を目的とした制度みたいです。選手がどの球団に入団するかはドラフトの結果次第ということで、自分の好きな球団に入れるわけではありません。このことでドラフト制度は、憲法が保障する「職業選択の自由」上どうかとの意見があります。職業選択の自由といっても、世の中、誰しも希望する企業に入社できるわけでもないし、医者になりたいからって、誰しもが医者になれるわけではないですけどね。ドラフト指名から引退まで意中の球団ってだけでなく、一人の選手をおって応援するのもいいかもと思っています。

2017年10月16日

選挙

名古屋に選挙カーで賑やかになりつつあります。今日は、弁護士法人愛知総合法律事務所、社会保険労務士の原田聡です。賑やかなのは、10月22日投票の第48回衆議院議員総選挙があるからということで、今回のブログは、「選挙」をテーマにしたいと思います。
労働基準法第7条では、公民権行使の保障として、「使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。」と規定されています。会社は、従業員が仕事中に投票に行くことに対して拒否できず、公民権の行使に支障がない程度で、従業員が選挙に行く時間について変更ができるだけです。では、仕事を抜け出して選挙に行った時間の給料はどうなるのかが気になりますが、これは会社の就業規則によります。会社は、その時間に対して給料は払うこともできるし、ノーワークノーペイの原則により、無給にしても構いません。総務省のHPによると、前回の衆議院選挙の投票率は52.66%、今回はどうでしょう。しばらくの間は、名古屋は、各候補者による激しい選挙戦が続きそうです。

2017年10月13日

過労死と労災

テレビ局の女性記者が過労死により死亡したとの新聞記事。過労死問題を社会問題として取り上げるテレビ局自体も実は・・・、ってことですか。今日は、弁護士法人愛知総合法律事務所、社会保険労務士の原田聡です。今回のブログは、「過労死と労災」についてです。
過労死が労災認定されるには、それが「業務による明らかな過重負荷」によるもので、それによって、脳や心臓疾患が発症した場合に、業務上の疾病として労災認定されていくことになります。具体例としては、発症前1ヶ月間に100時間、または2~6ヶ月間平均で月80時間を超える残業時間があり、そのことが原因で、脳内出血やくも膜下出血で倒れた場合です。
今回の過労死による記者の死亡。報道によれば、亡くなる直前の1ヶ月の残業時間は160時間程度、自宅で心不全により急死していたとのこと。
人手不足と長時間労働の問題。会社側の労務管理体制をどうするかは待ったなしの状態が今日です。なにか困りごと等ございましたらご相談ください。

2017年10月05日
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